個人事業主の大きな味方!「事業主」勘定について解説①

税金

おはようございます!山形県酒田市のひとりの税理士です!
ようやく梅雨本番になったのかこちら酒田市は毎日雨模様で気分も沈んでしまいます
会社勤めだとこういう雨の日は仕事に行くのが面倒だなぁとか思ったと思うのですが、1人で仕事をしているとそこまで気にならないのが独立したメリットでしょうか笑

では今回は、個人事業主が経理、会計ソフトに入力するにあたって絶対に避けては通れない便利な呪文「事業主貸」と「事業主借」について説明していきたいと思います
この2つをまとめで「事業主勘定」って言ったりするんですけど、有効に活用して経理処理を少しでも楽にしましょう!

そもそも簿記の仕組みとは

まずは事業主勘定を見ていく前に、簿記(複式簿記)の簡単な仕組みについて説明していきますね!

簿記というのは、事業をする上でのさまざまな取引を「仕訳」という形で記録していくものです
この仕訳というのは言い換えると、1つの取引を2つの側面から見て記録していくものなんです

言葉だけだとちょっとわかりにくいと思うので具体例で見ていきましょう!

飲食店をやっている店主が八百屋さんから野菜を仕入れる、というごく一般的な光景ですね
この時簿記はどう2つの側面から考えるかといいますと

  1. 野菜という商品(厳密には野菜のまま売るわけではないので商品ではないですが)を仕入れた
  2. お金が減った

という考え方をします

あとはそれぞれの側面を仕訳にしていきます
仕入れた時には、仕入という費用が発生するので、仕訳の左側に「仕入」お金という資産が減った場合には仕訳の右側に「現金と記入するので結果としてこの取引は

左(借方) 右(貸方)
仕入 ○○円 現金 ○○円

という仕訳(形)にすることができ、これを会計ソフトに入力するんですね
この仕訳が無いと、会計ソフトに「今日八百屋さんから野菜を仕入れてきました」って子供の日記みたいに記録していかないといけないので大変すぎますよね笑

で、今さらっと、「仕入れた際には左側に仕入」、「現金が減った場合には右側に現金」と書きましたが、初心者だとこれがわからないですよね…
なんでこうなるの?と言われても、そういうルールなのでとしか言えないのがつらいところです

ただ小規模な個人事業の場合は

  • 商品を売った
  • 商品を仕入れた
  • お給料を払った
  • 水道光熱費・家賃を払った
  • 通帳から自分の生活費を引き出した

など日々出てくる処理はある程度決まっていますよね?そのある程度決まったものだけ覚えて(何回も出てくれば自然に覚える)おけばなんとかなります
たま~に車を購入した、とか面倒くさそうな処理がイレギュラーで出てくるでしょうが、その時は税理士さんにぶん投げましょう笑

ということで簿記についてまとめると

  1. 一つの取引を2つの側面に分ける
  2. 2つの側面に分けたものを会計ソフトに入力する

たったこれだけなんです、こうやって言葉にすると簡単ですよね!

で、ここからが今回の記事の本題なのですが(本題に入るまでが長い笑)、いろいろある取引のうち、事業に関係ない取引の場合は事業主勘定を使ってどう処理するのか、ということを見ていきましょう!

事業主勘定の使い方① 生活費の引出し

まず本題に入る前に事業主勘定は「事業主貸」と「事業主借」の2つがあります
これも仕訳の貸方、借方と同じで正直覚えるのが面倒くさいので何とかしてほしいのですが我慢しましょう

基本的には

仕訳の左側に来るときは「事業主貸」、仕訳の右側に来るときは「事業主借」

を使います
なんでそうなるのかはそのまま覚えられるなら覚えてもいいのですが、自分の覚え方は

  • 事業主に「対して」貸しつまり資産がある、から事業主貸は左
  • 事業主に「対して」借りつまり負債がある、から事業主借は右

っていう感じです

前置きはここまでにして、事業に関係のない取引の代表格の生活費の引出しの処理方法について見ていきましょう!

この取引もまずは2つの側面から考えてみます、まず

  1. 預金が減った

というのはすぐにわかると思います
え?もう一つだってすぐにわかるよ!「現金が増えた」でしょ!

とすぐ思いついた人は簿記のセンスがありますね!普通の会社とかならそれでいいんですが、個人の難しいところとして

個人は事業主という側面と、一般人という側面の両方を持っている、というのがあります

あくまで簿記として管理するのは事業主としての側面だけなので、それ以外のプライベートなものについては個別に管理する必要はないのです

そういうプライベートな取引が出てきたときに使うのが「事業主勘定」というわけなんですね!

なので、事業用の通帳から生活費を引き出した、という場合には、まず預金が減ったので

??? ○○円 預金 ○○円

という仕訳になりますね?
で、相手の???はプライベートな引出しなので、事業主勘定、今回の場合は左側なので事業主貸を使う

事業主貸 ○○円 預金 ○○円

ということになるんですね!

事業用とプライベートの線引き

処理自体は難しくはないので大丈夫だと思うんですけど、問題なのはどこまでが事業用でどこまでがプライベートなのか、という点ですよね

お金に目印がついているわけではないので、個人で持っているお金がどこまで事業用なのかプライベート用なのかは正直区別するのは難しいです

なので、方法としては

  1. レジの中のお金のような確実に事業用のものだけ「現金」として処理する
  2. レジが無い業種の場合にはそもそも「現金」を使わない

というのが楽だと思います、ひとつづつ見ていきましょう!

レジだけ管理

これはお店をやっている個人事業主さん向けですが、レジのお金って毎日開店前にお釣り用として一定額を決めて保管している場合が多いと思います

その現金だけ「現金」として管理して、残りの現金は毎日事業主勘定で処理するというやり方です

具体的に見ていくと

1、現金で売上時

現金 100円 売上 100円

と一旦現金で受けたっと分は現金で処理します、その後お店を閉めたときに今日の売り上げた金額だけ、現金から事業主勘定つまりプライベート用に移すわけです

事業主貸 100円 現金 100円

こうすることにより、「現金」勘定はもともと開店前にあったレジのお金だけになる、ということですね!

そもそも現金を使わない

お店などをやっているわけでなく、フリーランスの方の場合にはそもそも「現金」勘定を全く使わなければ楽です
そもそもフリーランスの人は事業用のお金とプライベートのお金を分けるのが難しいですよね、それならいっそのこと現金は全部プライベートなものだ、ということにするのです

なので、例えば消耗品を現金で買ったときは

消耗品費 100円 事業主借 100円

という感じですね!

とにかく現金勘定を使ってしまうと、実際の現金と合わせるのが大変なのです
なので、そういう面倒くさい時は現金勘定を使わないで事業主で処理しましょう!

最後に

というわけで今回は個人事業主は絶対に知っておきたい事業主勘定についての1回目の解説をしました
この事業主勧業、今回説明した預金の引き出しなどの時以外にもいろいろな場面で活躍するので、また2回目以降も使用方法について解説していきたいと思いますのでよろしくお願いします

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